順番
年度が替わり、ちゃーちゃんのクラスにも新しいお友達が移行してきた。
最初こそ、みーーんな元気に登園していたけれど、登園しぶりをする子が出てきている。
ちゃーちゃんもやっぱり同じような道を歩いてきたから、
ほんの数か月前なのに、なんだかすでに懐かしい気持ちで眺めている自分に気が付く。
先日のこと。
泣いている男の子がいたから、声をかけてみた。
「ちゃーちゃんと手を繋いでいく??」
すると、その子の表情がきゅっと締まって、
手を繋ぎたそうにしているではないか!
ちゃーちゃんもその様子を見て、すっと手を出して、その子の手を取った。
それで2人で園の入り口まで一緒に行って、靴を脱ぐための椅子に並んで座った。
ちゃーちゃんはそれからさっとお部屋の中に入っていったけれど、
私はその姿も含めて、ちゃーちゃんを頼もしく思った。
きっとちゃーちゃんもたっくさん泣いたから、
ママと離れるのがいやだという気持ちが分かるんだと思う。
何も言わずに、ただ寄り添って、そして、押しつけがましくなく、
やることをやったら去っていく。
なんて気持ちの良い、さわやかなやさしさなんだろう。
ちゃーちゃんはいつの間にか頼りにされる存在にもなっているんだな。
順番にお兄さんお姉さんの階段を登っているんだと実感した出来事である。